どうもこんにちは。カケハシフードトラックのゆきち(@yuki_one2)です。
2019年にキッチンカーでクレープ屋さんをしていました。
さてクレープの自動販売機がちょっと話題になっているのをご存知でしょうか。
サービスエリアでおにぎりの自動販売機は見かけますが、クレープも自販機で販売できるんです。
今回は地方で自販機ビジネスをしている方を記事で見つけ、そのスタイルが気になったので記事にすることにしました。
無人で販売できるので、これからの時代にも合っているような気がします。
実際にクレープを自動販売機で売っている方の実例、初期費用、はじめ方などをまとめていこうと思います。
ビジネスモデルとして非常に面白いので、ぜひ参考にしてみてください。
では今回のテーマはこちら。
自動販売機でクレープを売ったら儲かるのか
まずは実際にクレープを販売している方の実例から紹介していきます。ネット記事になっていた方を、調査してみました。
実例の紹介
クレープの自動販売機を導入したのは、奈良県桜井市そうめん屋店主の加藤さん。設置場所は店舗の前で、神社の山道に続く道にあります。
冬になるとそうめんの売上が落ちるため、その補填として自動販売機のクレープをはじめたそうです。クレープは1個250円で販売しています。
続いては静岡県裾野市の増田さんという、女性オーナーの紹介です。エステサロンを経営する増田さんは、通行人への事業宣伝のためにクレープの自動販売を、2021年9月に開始しました。
お店の前に自動販売機を置いて、エステサロンへの集客を期待します。クレープは1個200円~300円で販売しています。
岡山市の井上さんは、キッチンカーの売上が激減したため、自動販売機でのビジネスに着手したようです。最初は自宅を改装し、テイクアウトと自動販売機専門店としてスタートしました。
現在は自宅での営業は中止し、スーパーマーケットにテナントを借りて、自動販売機のみ稼動しています。クレープは1個400円程度で販売しているようです。
続いてもキッチンカーから自動販売機をスタートさせた方です。コロナの影響で思うように出店できなくなったところに、お客さんから『クレープを食べたい』という声が届き、自動販売機でのクレープを思いついたそうです。
盛岡市などに3カ所の自動販売機を設置し、見事にお客さんの要望に応えることができました。
設置場所は複合施設などから場所を借りており、クレープの価格は200円~400円で提供しています。
以上4人のオーナーを紹介しましたが、僕が特に注目したのは、まだ首都圏にはクレープの自動販売がないということです。
傾向としては地方に住んでいる人の方が、自販機に前向きみたいですね。
では次に自動販売機を導入するのはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。実際にメーカーに問い合わせてみたので、紹介します。
自販機の導入費用
自動販売機はとても種類が豊富です。
そこで実際にクレープを販売している方のを参考に、リーズナブルな自販機を紹介します。
株式会社パルサーの「SD-12GVM」です。
ペットボトルサイズを12種類入れることができ、全部で248本を収納することができます。
クレープを販売する場合には、自前でケースを用意して、そこに詰めるようにするそうです。
そしてこの製品、一括で購入することもできますが、6年間のリース契約もできます。
- 6年リース:月額12,320円(税込)
- 現金一括購入:764,500円(税込)
これでも自販機では安い方になるようです。
ランニングコスト
次に自動販売機を稼働し続ける費用について解説します。
①まず確実にかかる費用が電気代です。
電気代は契約している電力会社によって変わるのですが、年間消費電力が755kW/hだそうです。
一般的な家庭だと電気代は「1kW/h:25円」くらいだと思います。
計算すると、年間の電気代は18,875円となります。
1ヶ月で1,572円ですね。
②次に設置場所を借りる場合の費用ですが、これは交渉次第になるようです。
売上の数%だったり、定額で1ヶ月につき数千円などと考えられます。
自宅の敷地内におければ、設置費用は0円となります。
自動販売機のはじめ方
中古か新規、もしくはリースで自動販売機を手に入れるところからスタートです。初期費用を抑えたいので、できれば中古でヤフオクなどで探してみましょう。
ペットボトルが入る自販機なら、クレープを販売することができます。ペットボトルサイズの専用容器を販売している企業があるので、ここで容器をそろえましょう。
自販機で売れるように、新しいクレープを開発します。
大事なことは、容器に収まること、時間がたっても美味しいこと、食べやすいことです。先に紹介した、クレープ自販機を導入している皆様もいろんな工夫をしていました。
毎日クレープを作る必要があるので、とても大変な作業になると思います。
自宅で販売する場合は問題ないですが、置かせてもらう場所を探します。
なるべく人通りが多い方がいいので、スーパーやショッピングモールなどが対象になると思います。場所代を支払うことになるので、そこは交渉次第です。
ここまで来たら、ようやく経営開始です。
必要な資格と環境
食品をあつかうので、通常の飲食店と同じだと思ってください。必要なものは以下の3つです。
- 食品衛生責任者
- 営業許可証
- 仕込み場所
しかしキッチンカーがあれば、特に問題はないでしょう。
キッチンカーの中で仕込みをして、それを自販機に補充すれば大丈夫です。逆に飲食店の拠点がない方は、仕込み場所などの準備は大変です。
営業許可に必要な書類とは??【キッチンカー】メリットとデメリット
はじめ方がわかったところで、自販機ビジネスのメリットとデメリットをまとめます。
- 無人で販売できるので、自分の労力と人件費の削減になる
- 保冷できるので腐りにくい
- 小さなスペースで経営できる
- やっている人がいないので話題になりやすい
- 導入費用はそれなりにかかる
- 毎月の電気代がかかる
- 毎日補充しないといけない
- イタズラされる可能性がある
- メンテナンスなど管理費がかかることも
手軽そうに見える自販機ビジネスですが、リスクも結構あるように見えます。
特に費用の面と、毎日大量のクレープを作って、それを補充しに行くのは想像以上に大変です。
自動販売機ビジネスは儲かるのか
ではクレープの自販機ビジネスは儲かるのでしょうか。先ほど紹介した方を参考に、単価は250円と300円として、1日の販売個数は30個で計算してみます。
なおクレープの原価は20%、設置の場所代も20%、電気代は2,000円としています。
単価 | 250円 | 300円 |
販売個数/日 | 30個 | 30個 |
売上金額/月 | 225,000円 | 270,000円 |
電気代/月 | -2,000円 | -2,000円 |
原価/月 | -45,0000円 | -54,000円 |
設置費/月 | -45,0000円 | -54,000円 |
粗利/月 | 133,000円 | 162,000円 |
ということで、一ヶ月で10万円から20万円は利益が出る計算となりました。しかし毎日稼働して、30個が売れた結果がこちらになります。
本当にそれだけ売れるかは分かりませんし、毎日クレープを補充する労力は忘れないでください。
自販機1台だと、この仕事一本で生きていくのは難しいですが、もしサイドビジネスとして始めるならいいかもしれませんね。
まとめ
ではいかがだったでしょうか。クレープの自動販売機ビジネスの実例の紹介、はじめ方やメリットとデメリットなどを紹介してきました。
すでに事業としてやっている方が儲かっているかは分かりませんが、メディアに取り上げられてるように話題にはなるようです。
また近所に住む方は、手軽にクレープが食べれて嬉しいとの声も上がっているようです。
本業でキッチンカーなどの飲食店をやっていて、サイドビジネスとして余裕があれば、自販機もいいかなと僕は思いました。
コロナの状況下で対面しない飲食は、今後もニーズは確実にあります。
ぜひ検討してみてください。