どうもこんにちは。キッチンカーでクレープ屋をやっていましたゆきち(@yuki_one2)です。
こういってはなんですが、クレープのクオリティにはかなり自信を持っていました。それは開業する前においしい生地の研究をしていたからです。
生地こそがクレープの個性であり、もっともこだわるべきポイントだとも思ってます。
今回の記事ではクレープ生地を研究した成果を報告します。
家でクレープを作ってみたい方は、このレシピで作れば間違いないです。5枚分のクレープ生地の配合で紹介していますので、作りたい量で調整してください。
ということで今回のテーマはこちら。
おいしいクレープ生地を研究しました
もう最初に生地の配合の黄金比を紹介しちゃいます。
- 薄力粉:40g
- 強力粉:40g
- 片栗粉:40g
- グラニュー糖:40g
- 卵:3個
- 牛乳:150cc
- バター:15g
- 粉類とグラニュー糖をボウルに入れる
- 軽く混ぜる
- 溶いた卵を加える
- また混ぜる
- 牛乳を鍋で温めて一緒にバターも温める
- ⑤を生地に混ぜる
さらに8時間ほど冷蔵庫で寝かせると、小麦粉が水分を吸収し全体が馴染みます。
これでしっとりモチモチのクレープを作れます。大きいクレープ5枚分の分量ですね。
それではこのレシピにたどり着くまでの経緯と、詳しい作り方を紹介します。
生地の黄金比ができるまで
まず最初にやったことはクックパッドで「クレープ 生地」と検索したことです。
いくつか出てくるんですけど、その中でも写真がパッと目についたものを選びました。
そこに書いてあった配合は以下の通りでした。
検証1回目
- 薄力粉 100g
- 砂糖 50g
- 塩 ちょっと
- 卵 2個
- 牛乳 240cc
- バター 15g
まずはこの生地をとりあえず作ってみて、少しずつ自分好みに修正していく戦略です。
生地を作ったときのYouTubeを載せておきます。
ただこのときの配合は、研究途中のもので完成形ではありません。
検証結果
クックパッドに掲載してあった生地では、シャバシャバしていて上手に焼くことができませんでした。
小さく作るには問題ないと思いますが、大きいクレープとなると、生地の強度は必要な感じがします。また水分量が多いと、くっつきやすいような感じがします。
前回の反省を踏まえて、硬めになるようにしていきます。
検証2回目
- 薄力粉 100g
- 砂糖 50g
- 塩 ちょっと
- 卵 2個
- 牛乳 180cc
- バター 15g
粉の分量はそのままで、牛乳だけ60cc減らしました。
検証結果
前回とあまり感覚は変わりませんでした..
少しくっつきにくさは改善しましたが、強度がまだ足りないように思います。さらに粘っこくなるように調整していきます。
検証3回目
- 薄力粉 100g
- 砂糖 50g
- 卵 2個
- 牛乳 100cc
- バター 15g
牛乳をさらに100ccに減らして、塩が意味ないと気付いて外しています。
検証結果
生地のくっつきがかなり改善されました。そして生地の強度もまったく問題なかったです。
続いて食感と味についてですが、焼きたては美味しいのですが、少し時間が経つとパサついて固くなりました。
焼きやすいのですが、食感などが微妙という結果です。
粉の比率を上げすぎたみたいなので、また調整していきましょう
検証4回目
- 強力粉 80g
- 片栗粉 40g
- 砂糖 40g
- 卵 3個
- 牛乳 130cc
- バター 15g
試しに薄力粉を強力粉に変え、片栗粉が「もちもちになりそう」という理由で加えてみます。さらに卵を2個から3個に増やしてみました。牛乳の130ccと、比率をあげています。
検証結果
まずこのくらいなら、生地の強度は十分でした。さらに卵の量を増やしたことにより、黄色くなり見た目が良くなりました。
続いて生地の食感ですが、明らかに「モチッ」とした食感が生まれました。後で検証したのですが、片栗粉がモチモチな食感を出すことに気づきました。
時間が経つにつれて生地が硬くなる問題は、水分量が大きく関係しています。
水分が多すぎると生地が弱くなるという欠点があるのですが、水分が多い方がしっとりして、時間が経ってもおいしさをキープできるようです。
最後にもうちょっとだけ牛乳を多くしてみます。
検証5回目
- 薄力粉:40g
- 強力粉:40g
- 片栗粉:40g
- グラニュー糖:40g
- 卵:3個
- 牛乳:150cc
- バター:15g
もう分かるかもしれませんが、これがたどり着いたゴールです。
牛乳を150ccに増やしました。また強力粉80gを「薄力粉40g/強力粉40g」に変更していますが、これに大きな意味はありません。
これも後で検証したのですが、強力粉と薄力粉の違いはほとんどありませんでした。40gずつでなくても、どちらかを80gでも大丈夫です。
検証結果
まさに完璧でした。
生地の強度は問題なし。くっつきにくさも問題なし。パサパサ感もなく、時間が経ってもしっとりをキープしています。食感も目指したモチモチを再現できています。
クレープ開業に必要なアイテム一覧
生地を作っていて気付いたこと
くっつきやすさの問題
- 生地に火が通っていないとくっつきやすい
- 水分量が多いとくっつきやすい
- 粉の割合が多いとくっつきにくい
生地の強度
- 水分量が多いと弱くなる
- 粉の割合が多いと強くなる
食感と味について
- 水分量が多いとモッチリとした食感が生まれる
- 塩はなくてもいい
- 粉の割合が多いとパサつく
- 時間が経つにつれて美味しくなくなる
- 生地をしっかり混ぜたほうがしっとりする
ではいかがだったでしょうか??
以上がたどり着いたクレープ生地のレシピと、その過程でした。
満足のいく生地を見つけるまで約2ヶ月かかり、おかげで素材の特製などを知ることができました。
とにかくやってみるというのは大事ですね。
融資を断られたとき、その担当者に”アルバイトして技術を磨いたほうがいい”と言われましたが、僕は実践の方が向いているみたいです。
そもそもアルバイトとキッチンカーとでは機材が違うし、生地も違います。自分のスタイルで練習するほうが上達は早いはずです。
これからクレープ屋さんを目指す方は、アルバイトをしてもいいと思いますが、本番と同じ環境で練習するのも大切だとアドバイスします。
今後もこのサイトではクレープの研究を続けていきますので、ぜひチェックしてみてください。
開業前の準備