どうもこんにちは。カケハシフードトラックのゆきち(@yuki_one2)です。
さて今回の記事は「出店料の適正価格」について考えていこうと思います。
この内容は出店場所を提供している方に、ぜひ見てもらいたい記事です。
まず出店料の値付けが適当すぎる場所が多すぎます
事業として利益をあげることが目的ですが、目先ばかり気にして逆に損失になっています。
これではキッチンカーにとってもマイナスです。
まさに「二兎を追う者は一兎をも得ず」状態。
これは非常にもったいないです。
今回はただ「出店料を下げるべき」という意見を言いたいのではなく、どうやって価格を決めるか、ひとつの提案を出します。
場所を提供する業者にとっても、キッチンカーにとっても、ちょうど良い価格帯を設定してwin-winを目指しましょう。
ということで今回のテーマはこちら。
キッチンカー出店料の適正価格
最初に結論から出します。キッチンカーの適正価格とは..
売上平均の約10%を定額で徴収すること
これです。
ではこの結論にいたるまでの説明をしていきます。
なぜ出店料が高いと損失なのか?
多くの事業は利益を最大限に出るように努力をしています。
これは当たり前のことです。
そして出店場所を提供している事業者は、キッチンカーからなるべく多くの手数料をとって、利益を出そうとしています。
相場でいうと売上の20%とかです。
ではその結果どうなるかを考えていきましょう。
「売上の20%」というと、大したことない数字と思うかもしれませんが、そんなことありません。
とても高額です。
例えば40,000円を売り上げたとしましょう。
20%だと、出店料は8,000円です。
40,000円を売り上げるには、12,000円の材料費が必要です。そこから消耗品や、移動費で3,000円はかかるでしょう。
残ったお金は17,000円です。
4万円も売り上げたのに、残るお金というは半分にも満たないのです。
原価は大きくは変えられないし、消耗品も減らせません。
つまり出店料は利益に大きく影響するのです。
キッチンカーをやっている方なら、出店料の重要性はよく理解しています。
常に利益を出せる場所を探していて、より条件のいい場所へと出店するのがキッチンカーです。
以上を踏まえて、出店料が高い場所がどうなるかというと..
出店するキッチンカーがいなくなります
他のいい場所を求めて離れていくのは必然です。
非常にもったいないですね。
利益を求めて出店料を高くしたのに、結果1円も生まない場所になってしまった。
ということで、出店料が高いと結局なにも生まない場所になるから、もったいないということです。
歩率ではなく定額にする理由
なるべく出店料を確保したいという理由で、歩率で徴収することが多いのですが、僕は反対です。
これからその理由を紹介します。
売上の〇%としてしまうと、正確に報告をされないリスクがあります。
先ほどのとおり、なるべく出店料を抑えたいので『本当は4万円売れたけど2万円って報告するか』などと考える人も出てきます。
しかもこれを言及するのは、至難の技です。
ずっとお店を見張って、売上を計算しますか?
いえいえ、売上は本人の言葉を信じるしかないので、正確な数字を知るのは難しいです。
そして万が一、嘘が発覚した場合も最悪です。
キッチンカーとの関係も悪くなるだけでなく、その後の処理なども大変です。
これはキッチンカーが悪いのもそうなんですが、システムを作った側にも責任があります。
悪いことができるような仕組みを作ったのが、そもそもの間違いなんです。
そこで、定額にすることをおすすめします。
出店料を〇〇円と決めてしまえば、売上は関係ないので、相手が嘘をつく必要がないのです。
ということで歩率のデメリットのひとつで、嘘をつかれる可能性があるということでした。
定額の場合、出店料は最初から決まっているので、事前決済してもらうことも可能です。
事前に出店料を払ってもらうことで、利益を絶対に確保できるので、当日払わないを防止できます。
ちなみにカケハシフードトラックは定額の出店料ですが、事後決済にしています。
先ほどのとおり、キッチンカーはなるべく出店料を安くしたいと思っています。
定額で決まっているのなら、今度はその金額を割安にしようと考えます。
例えば出店料が5,000円と決まっているなら
2万円売り上げた場合は25%の出店料となり
5万円売り上げた場合は10%の出店料となります。
当然割安な方を狙いにいくでしょう。
歩率の場合は、頑張れば頑張るほど絞りとられますが、定額は頑張る分だけ自分に還元されます。
定額で出店料が決まっていると、気持ちは楽ですよね。
10%の売上平均をどう調べるのか
冒頭で20%だと利益がほとんど残らないので厳しいという話をしました。
出店場所を提供する方の利益と、キッチンカーの負担を考えると10%がちょうどいいラインだと思います。
出店場所を提供して利益を追求するのなら、キッチンカーの方に稼いでもらわないといけません。
そして出店をリピートしてもらって、継続的に出店料を払ってもらうことが大切です。
でも最初から平均10%を計算するのは無理ですよね?
そこで最初の1ヶ月は必ずプレオープンをさせてください。
キッチンカーの方に、1ヶ月はお試し期間として、出店料1,000円とか無料で出てもらいます。
ここから重要なのですが、その1ヶ月の売上を確実に調べてください。
できればいろんなタイプのキッチンカーに出てもらうといいですね。
そして1ヶ月の売上を見て、平均金額の10%を翌月からの出店料にします。
このようにして、10%の売上を算出してみてください。
キッチンカーは本当にやってみないと、需要がわかりません。
売れなさそうな場所が賑わったり、売れそうな場所がダメだったり、僕もいろんな現場を見てきました。
適正な出店料にするのには、実際にやってみることがかなり重要です。
出店料を変更するのはアリ?
とは言っても、キッチンカーは時期や季節によって売上は大きく変わります。
一般的に8月などの暑い時期は売れゆきが悪く、春と秋は調子が良いです。
季節によって出店料を変えるのもアリですね。
そのときも売上のデータが必要です。
利益が残らないとキッチンカーが去ってしまうので、負担にならない金額で調整しましょう。
まとめ
適正な出店料とは..
売上平均の約10%を定額で徴収すること
その理由をまとめると..
- 出店料が高いとキッチンカーがいなくなる
- 歩率よりも定額にした方がメリットがあるから
具体的な価格設定のやり方は
- 最初の1ヶ月はプレオープンを設けてキッチンカーに出てもらう
- その期間は必ず売上を計算すること
- 翌月から売上平均の10%を定額で出店料にする
- 季節によって出店料を変えてもいい
以上になります。
出店料の適正価格をこれまでの経験をもとに、考えてみました。
カケハシフードトラックではすでにこの方法を採用していて、新しい場所はすべてプレオープンをやっています。
かなりいい手法だと思うので、ぜひ取り入れてみてください。
キッチンカーをやっていた頃に、出店料の高さというのは、いつも気になっていました。
適正な価格でやれば、場所を持っているオーナーも収益になるし、キッチンカーも嬉しいのでwin-winになるはずです。
多くの場所が「面倒だから」という理由で放置されていますが、これを機に価格が見直されればいいなと思います。
では最後まで読んでいただき、ありがとうございました。