どうもこんにちは。カケハシフードトラックのゆきち(@yuki_one2)です。
2021年8月5日、キッチンカー業界、いや飲食業界に激震が走りました。
「メトロ撤退」
キッチンカーや屋台をやっている方なら、一度は利用したことがあるのではないでしょうか。あの業務スーパーメトロが、日本から全店舗いなくなります。
メトロだけで仕入れの全てをまかなっている事業者もいることでしょう。
それほど大きな話題にはなっていませんが、この撤退は衝撃のニュースです。
今回の記事は「今後どこがメトロに代われるか」を考えていきたいと思います。
他に仕入れ場所がなくて困っている方や、仕入れ場所の候補を知りたい方に向けた記事となっています。
それでは今回のテーマはこちら。
メトロに代わる仕入れ先はどこだ
まずはメトロのこれまでの実績や、撤退に至る経緯などをまとめていきます。
本編から見たい方は、こちらからスキップしてください。
メトロとは?
まずはメトロがどんな場所だったのかを紹介します。
メトロとは業務用食材をあつかう、スーパーマーケットです。
しかも本当に業者しか入ることのできない空間で、会員証を作るために開業届や確定申告が必要でした。
顧客は個人ではなく、完全に飲食店です。
メトロ最大の特徴は、品ぞろえの豊富さです。
例えば冷凍の生クリームなんか、10種類は置いていました。他の業務スーパーであれば、あって1種類です。
野菜、肉、冷凍食品に厨房機器。売っていないものを探す方が難しいです。
開店時間は朝の6:00から夜の19:00まで。
ランチに向けて当日仕入れをしたい業者などは、かなり助かっていたはずです。
土日の朝はかなり混雑していたのを、今でも覚えています。
キッチンカー事業者も、メトロを利用している人はとても多いです。わざわざメトロの近くに引っ越したなんていう方もいました。
メトロ店内で同業者にばったり出くわすということも珍しくありません。それくらい多くの方に利用されていました。
「価格が安くて行く」というより「他で買えないものが大量に購入できる」という点で需要がありました。僕も週2回のペースで通っていましたね。
とにかく、いろんな飲食店を支えてきたのがメトロです。
メトロジャパンの本体はドイツにあり、海外では卸売のほかにレストラン・ホテルの飲食業をやっているようです。
現在ヨーロッパを中心に26ヶ国650店舗以上を経営しています。
メトロジャパンの沿革
- 2002年12月 メトロ千葉店オープン
- 2003年2月 埼玉川口安行店オープン
- 2006年5月 東京多摩境店オープン
- 2008年11月 栃木宇都宮店オープン
- 2009年9月 千葉流山店オープン
- 2009年10月 横浜いずみ店オープン
- 2010年9月 群馬高崎店オープン
- 2010年11月 東京辰巳店オープン
- 2010年12月 千葉市川店オープン
- 2017年3月 東京蒲田店オープン
- 2021年10月 全店舗閉店
参照:Wikipedia
ではなぜメトロは今回、日本での事業を撤退するにいたったのでしょうか。
公式ホームページによると..
「長期にわたる慎重な検討、および多くの試みの末になされた決断」
「都心型小型店舗やデリバリー事業、プライベートブランドの拡充、買収の検討などを試みたが、望ましい結果には繋がらなかった」
ということが書かれています。
最近のメトロ本部の株価を見ると、2020年3月から大きく下落しているのがわかります。コロナの影響を大きく受けたことは間違いないでしょう。
つまり日本撤退の原因は売上の低下です。
飲食店が満足に営業ができない現在、仕入れの量が減るのは必然なことです。
あらためて、コロナがもたらす影響というのは凄まじいのだと感じます。
今まで飲食店を支えてくれたメトロがなくなってしまうのは、とても残念なことです。
これからの仕入れ先
残念ながらメトロは10月でなくなってしまうのですが、飲食店はどこかで仕入れをしないといけません。
ここからは、メトロに代わるであろう仕入れ先を紹介していきます。
メトロに一番近い存在といえばコストコで間違いないでしょう。
施設の大きさ、品ぞろえはメトロ以上かもしれません。
ただ混雑がひどいです。
平日でもそこそこ人は入っていますが、土日祝日ともなると各地から人が集まってきます。緊急事態宣言の中でも、この混み具合です。
メトロの良さは、空き具合にあったのだと分かりました。
これだけ混雑していると、仕入れして帰って来るだけで、かなりの時間が必要ですね。
食材については、品質が高いのがコストコの特徴です。
決して安いわけではないですが、いい商品を大量に購入したい場合にはピッタリです。
しかし商品は飲食店向けではなく、一般消費者向けです。
メトロのような、専門的な商品はあつかっていない場合が多いです。
例えばクレープ屋に不可欠な、冷凍生クリームは置いていません。今までメトロで買っていたものが、手に入らないこともあるでしょう。
さらにコストコに入るには会員証が必要です。
個人会員は年会費4,840円ですが、飲食店を運営している場合、ビジネス会員になることができます。
ビジネス会員は年会費4,235円でちょっと安いです。
これから会員に登録する場合は、ビジネス会員で申し込みましょう。
メトロ代役の2番手として考えられるのは業務スーパーですかね。
全国に928店舗(2021年6月時点)展開しているので、どこにでもあります。
業務スーパーは名前の通り「業務用」をあつかっているのですが、メトロに比べると物足りなさがあります。
なぜなら利用者の多くは一般消費者だからです。業務用ではない商品もたくさん売っています。
店舗も一つ一つはそこまで大きくなく、品数も多くありません。
冷凍食品は充実していますが、それ以外は普通のスーパーと同じです。
ただ値段は比較的安いです。
仕入れの全てをまかなうのは難しいですが、手に入るものは業務スーパーでいいと思います。
ここからはオンラインの仕入れを紹介します。
まずは珈琲ブランドの「UCC」が提供するフーズブリッジです。
特徴としては冷凍食品の取り扱いが多いです。
クレープ屋に必要な冷凍生クリームもたくさん売っています。
ただ品数は多いのですが、野菜やお肉などの生鮮食品はほとんどあつかっていません。
生鮮食品なら次に紹介する、KANTO EXPRESSが便利です。
同じ商品を比較したとき、値段はメトロよりやや割高でした。オンラインストアなので仕方ないことです。
5,000円以上購入すると、配送料が無料になります。
続いてもオンラインストアの紹介。
食品卸の関東食糧株式会社が運営する「KANTO EXPRESS」です。
こちらも取り扱い商品が多く、調味料や生鮮食品が多くそろっています。
フードブリッジとは違い、小麦粉や、お肉、魚、お酒などが主力商品です。
料金が最初は見えませんが、会員登録すると表示されます。
配送料も5,400円以上の購入で無料です。
そしてメトロので置いていた商品と、一部同じものを購入できます。
フードブリッジと合わせて利用すると、仕入れも足りるかもしれませんね。
まとめ
では最後に今回の記事をまとめます。
メトロに代わる仕入れ先として..
- コストコ
- 業務スーパー
- フーズブリッジ
- KANTO EXPRESS
この4つを紹介しました。
特に注目はオンラインストアですね。
仕入れに行く時間が削減され、仕事に余裕が生まれそうです。
最初はどんな商品が届くのか不安はありますが、一度商品を知ってしまえば次回以降は安心です。
これからは時代として、どんどん仕入れもオンライン化が進むのではないでしょうか?
メトロが日本からいなくなってしまうのは非常に残念です。なくなってしまう前に、もう一度千葉店に行こうと思います。