どうもこんにちは。カケハシフードトラックのゆきち(@yuki_one2)です。
2019年にキッチンカーを経営していました。
さて最近は「キッチンカー開業」がメディアで取り上げられるようになり、興味を持つ人も増えてきました。
しかしどうやって開業するのか、どこに出店できるのかなど、分からないことは多いですよね。
それもそうなんです。普通は近くにキッチンカーをやっている人なんていないですから。
情報はそうそう入ってこないです。
ということで今回は、キッチンカーの開業方法を僕が一から教えます。
フランチャイズに属さずに、キッチンカーを1年程度やっていましたから、大体のことは分かります。
- キッチンカーの開業方法を知りたい
- 現場の人の声を聞きたい
という方は、ぜひ最後まで記事を読んでください。
では今回のテーマはこちら。
キッチンカー開業までの道のりを教えます
さっそく最初にやるべきことを一覧で発表します。
- 商材を考える
- 予算を計算する
- 予算をどこから出すのか
- 必要な資格と許可の取得
- 設備を考える
- 車両を製作する
- 最後の準備
- 出店場所の確保
- 開業
ということで全部で9段階です。順番に解説します。
キッチンカー開業のため、まずやるべきことは売りたい商品を考えることです。
どんな見た目がいいか、どれくらいの価格で売りたいかなど、いろいろ考えてみてください。
理想を思い描いたうえで、それを現実に落とし込んでいきましょう。考えるべき点は以下の2つです。
- 車で調理、販売するのに現実的な商品か
- 収益を確保できる商品か
この2つが超重要です。
基本的にキッチンカーは狭いので、複雑な料理はできない可能性があります。
車内という限られたスペースで調理できるのかを、よくシュミレーションしてください。
キッチンカーは回転率が求められるので、僕はシンプルな料理がいいと思います。
また収益になるかが、とても大事です。
趣味でやるならいいんですが、儲からないとモチベーションは続きません。
自分は好きだけれども、認知がない商品や単価が安い商品は難しいかもしれないです。
最初はざっくりでもいいので、原価がいくらで、何円で販売するのかを考えておきましょう。
事業計画書を書いてみるのもいいですね。
イメージと商品を考えたら、次は予算の計算です。
予算は開業するまでの費用はもちろん、3ヶ月分の生活費も準備しておきましょう。ほぼ間違いなく最初はうまくいきません。事業が安定するまでは、生活できるだけのお金は絶対に必要です。
キッチンカーの場合、開業にかかる費用のほとんどは車両購入費です。
軽バンか、軽トラか、1t以上のトラックか、どのキッチンカーで始めるかによっても予算は大きく変わります。
予算を計算したら、次はそのお金の準備を考えます。
おそらくお金の工面は、次の三択になると思います。
- 自己資金
- 誰かに借りる
- 借金をする
自己資金があれば、それが一番いいですが「借金をする」を選択する人が多いと思います。
もし融資を受けるなら日本政策金融公庫が第一候補です。
個人でも融資が可能で、金利が民間の銀行より安いのが特徴ですが、僕は過去に審査に落ちてしまいました..。条件によっては、融資を拒否されることもあるので覚えておきましょう。
しかしできることなら、借金をせずに全て自己資金ではじめることをおすすめします。
キッチンカーに必要な資格は「食品衛生責任者」ひとつだけです。必要な許可もひとつだけで「営業許可」だけです。車両を準備するのと並行して、これらの準備を進めましょう。
食品衛生責任者は講習を1日受ければ誰でも取ることができます。営業許可を取得するのに必要になるので、先に受講しておきましょう。
また営業許可はキッチンカーが無いと取得することができません。内装などの設備を見てもらう必要があるからです。
具体的に商材が決まったら内装の設備を考えましょう。ここで大事なことは、営業許可の範囲内で設備をそろえることです。
冷蔵庫や鉄板、オーブンなど、商材によって設備は違いますが、設置する前に保健所に確認した方がいいでしょう。また経費をおさえるために、まずは中古を検討するべきです。
業務機器といえば「テンポス」が有名なので、こちらのサイトも参考にしてみてください。
いよいよキッチンカーを手に入れます。主な入手方法は3通りです。
- 自分で作る
- 中古を買う
- 新しくオーダーする
ちなみに自分で作るのは、かなり難しいです。
もし完成したとしても雨漏りがしたり、強度が足りなかったり、車検に通らなかったりと、問題をかかえるキッチンカーはたくさん見てきました。
よほど腕に自信がない限り、自作するのはやめた方がいいです。
経費を考えると、一番いいのは中古を買うことですね。
中古車は安いのはもちろん、内装が仕上がっているので、営業許可も取得しやすいメリットがあります。
イメージするようなキッチンカーが中古であれば、それがベストですね。
好みの中古車がなかった場合は、新しくオーダーするのも手です。
しかしキッチンカー製作会社はたくさんあって、どこに依頼するかは悩みます。
相場というものが決まっていなく判断も難しいです。
対策としては、とにかくいろんな業者から見積もりを取ってください。そして写真だけではなく、実際に完成したキッチンカーを見に行ってください。
会社によって内装のクオリティ、こだわっている箇所などが全然違います。
料金と仕上がりを比較して、自分の好きな会社に依頼しましょう。
【トラブル続出】キッチンカーを買う前に確認するべきこと
新しくオーダーした場合、キッチンカーの完成には2ヶ月ほどかかります。
この間に必要なものをそろえていきましょう。
例えば容器などの消耗品、冷蔵庫などの保管設備などです。まだまだ開業に必要なものはあるので、そのすべてを準備していきましょう。
こちらにクレープ屋に必要なものは、まとめてあります。
そして先ほども説明した、食品衛生責任者講習はこのときに受講してもいいです。検便もこのタイミングまでには済ませましょう。
また食中毒の発生に備える保険である、PL保険も事前に加入しておきましょう。
出店先に、この保険証を提出することが多いです。発行まで時間がかかるので、このタイミングで加入しておくといいですね。
キッチンカーが完成する目処が立ったら、出店場所の確保に動きましょう。
しかし実際に車が手元に無いと、かけ合ってくれない場所は多いです。
最初の1ヶ月は出店場所探しに苦労しますが、早く動いておくと有利です。
カケハシフードトラックでも出店場所を紹介しています。納車予定で出店場所を探している方は、公式LINEにメッセージください。
出店場所リストこれで準備は完了です。あとは初出店を喜んで迎えましょう。
まとめ
ではいかがだったでしょうか。
一から初出店をむかえるまでの全工程を紹介してきました。
ただ一番時間がかかるのは「本当にキッチンカーをやるかどうか」の判断をするときですよね。
僕はキッチンカー開業が低リスクだとは思わないです。
300万円くらいは平気でかかるので、なかなかリスクある開業だと思います。
飲食業自体がとても難しく、廃業率も高い業種です。
どうしても飲食店をやりたいのなら、準備がとにかく大事です。
今回紹介したことは、あくまで開業までのステップですが、どうやったらものが売れるかというマーケティングの準備がより大事です。
準備でより時間をかけるべきは、借金をする、もしくはお金を使う前の段階です。
このときならまだ、引き返せます。
開業は本当によく考えて、慎重にいきましょう。