どうもこんにちは。カケハシフードトラックのゆきち(@yuki_one2)です。
さて2021年から営業許可が変わって、提供できる料理のルールも変わりました。
つまりこれから開業する方は、今までの常識は通用しなくなったのです。
ルールが変わって、結局何が提供できるの??
今回は、そんな疑問にシンプルに回答していこうと思います。
2021年からはキッチンカーに載せるタンクの容量によって、車内でできることに制限がかかりました。
この記事ではキッチンカー定番料理が、どの大きさのタンクで提供できるのかを紹介していきます。
キッチンカーの開業途中で悩んでいる方に、ぜひ読んでもらいたい記事です。
ということで、今回のテーマはこちら。
定番メニューには何リットルのタンクが必要か??
キッチンカーに必要なタンクの大きさは40ℓ、80ℓ、200ℓのいずれかです。
先にそれぞれの積載タンクで、決められたルールを紹介します。
- 40ℓ:1工程の料理を1種類
- 80ℓ:2工程までの料理をいくつでも
- 200ℓ:なんでもOKで仕込みもできる
工程とは調理の動作のことです。焼くだけで1工程、焼いて盛り付けるで2工程になります。
ここからはメニューごとに、40ℓのタンクがある場合はここまで可能で、80ℓある場合はここまで可能ということを、ひとつずつ解説していきます。
40ℓタンクだと生地を仕込むこと、焼くことができない。また冷凍の生地しか使えず、この場合、できることはトッピングのみとなる。
80ℓあれば、生地を焼くことができる。しかし生地の仕込みができないので、どこかの厨房などで仕込んでおく必要がある。一般的なクレープ屋さんは80ℓタンクが必要。
200ℓのタンクがあると、制限が一切なくなる。生地を仕込んで、焼くことができる。
40ℓではお肉の仕込みができない。お肉を揚げるだけの状態で用意し、車内で調理する。さらに味付けやトッピングなどもできる。
80ℓあれば、揚げてさらに1工程できる。肉を切ったり、野菜を添えたてもいい。唐揚げなら、80ℓのタンクがあれば十分である。
仕込みから調理まで、すべてキッチンカーの中でできる。
盛り付けと調理が一緒にできない。40ℓタンクだと用意した唐揚げと、ご飯を盛り付けるだけにになる。
どんぶりの場合、ほとんどが80ℓタンクで対応できる。揚げて盛り付けるので2工程となり、トッピングもOK。炊飯は1工程にみなされないことが多い。お米は無洗米を使うのがおすすめ。
仕込みも、こだわった盛り付けも可能。
40ℓタンクだと加熱することはできる。ただご飯を一緒に盛り付けることが難しいかもしれない。
ルーの仕込みはできないが、加熱と盛り付けができる。仕込み場所が必ず必要になる。
車内で仕込むことができる。さらにカツを一緒に揚げて提供したり、幅がかなり広くなる。
すでにできたものを提供するだけ、もしくはパンに具材をはさむことだけはできる。野菜を切ったり、お肉を焼いたり、パンを切ったりすることはできない。
2工程まで可能なので、野菜を切ったり、お肉を焼いて盛り付けるとかができる。「焼いて切って盛り付ける」は3工程以上なので不可。野菜を仕込み場所で切っておけば、こだわったサンドイッチも提供できそう。
野菜を切ることも、お肉を焼くことも、盛り付けることもできる。付け合わせなども作れる。
40ℓタンクだと準備したパンを焼くことはできる。車内で具材をはさむのはNG。
2工程なので、具材をはさんで焼くことができる。しかし野菜を切ったりすると、2工程を超えてしまう。
3工程以上の調理ができる。
盛り付けることだけできるが、肉を加熱したり、野菜を切ることはできない。別の仕込み場所で、すべての準備をする必要がある。
肉を焼いて、盛り付けることができるが、野菜を切るなどの仕込みをすることはできない。炊飯は1工程に含まれない。
すべての仕込みと調理ができる。
40ℓだと完成したケバブを温めることしかできない。
イメージするケバブ屋は80ℓタンクが必要。肉を焼いて切って、盛り付けると3工程になりますが、80ℓで可能とのこと。地域の保健所によって見解が違うことがある。
すべての仕込みと調理ができる。
ラーメンは屋台でも可能なので40ℓタンクでOK。ただし車内でできることは、スープの加熱とトッピングに限られる。仕込み場所が必要。
加熱とトッピングに加えて、焼豚を焼いたり、野菜を切ることが可能。
すべての仕込みと調理ができる。
基本的にはラーメンと同じあつかいとなる。40ℓタンクでも可能だが、できることは茹でることと、盛り付けるだけ。
さらに1工程の調理ができる。例えば野菜を切ったり、お肉を焼いたり。
車内で打ちたてのうどんも提供できる。
40ℓだと冷凍のピザを焼いて提供するしかない。
用意した生地にトッピングし、焼いて提供できるが、生地から仕込むことはできない。野菜を切ったりもできない。
すべての仕込みと調理ができる。
40ℓでは冷凍のパスタを解凍するくらいしかできない。
仕込み済みのソースを使うなら80ℓでも可能。しかしオリジナリティを出すのは難しい。
本格的なパスタを提供できる。
40ℓだと唐揚げと同じで、揚げることだけはできる。生地は用意しておくか、冷凍のドーナツを使うことになる。
揚げたドーナッツに、さらにトッピングができる。しかし生地はどこかで準備しておくこと。
すべての仕込みと調理ができる。
40ℓだと解凍くらいしかできない。既製品を使うこと。
仕込んでおけば、パテとバンズを焼いて、野菜を盛り付けることができる。
すべての仕込みと調理ができる。一緒にドリンクやポテトを提供してもいい。
ソーセージを焼いてパンにはさむだけの、シンプルな調理なら40ℓで可能。ケチャップやマスタードのトッピングはできるが、野菜はあわせられない。
レタスやキャベツを合わせたホットドックが調理可能。
すべての仕込みと調理ができる。
シンプルなかき氷なら40ℓタンクで可能。
さらにフルーツを盛り付けられる。
すべての仕込みと調理ができる。
粉状の珈琲を用意すれば、ハンドドリップで提供できる。珈琲豆を挽くのはNGだが、条件によっては許可されることもある。
珈琲豆を挽くこともできるが、豆の焙煎は保健所によって見解が違うみたい。
制限が一切なく、こだわりの珈琲を提供できる。
具材を用意すれば40ℓでも、海苔のおにぎりが作れる。しかし焼いたりすることはできない。
こだわりのおにぎりを提供できるが、具材の仕込みをすることはできない。
すべての仕込みと調理ができる。
用意した串を焼いたり、冷凍の焼き鳥を調理ことはできる。40ℓでは仕込みはできない。
串うちから車内で可能。
すべての仕込みと調理ができる。
皮を剥いたバナナを用意すれば40ℓでも可能。この場合できることは、ミキサーで混ぜるだけ。
バナナの仕込みも可能になる。
すべての仕込みと調理ができる。
生地を用意していれば、40ℓでも鉄板で焼いて提供ができる。さらに鰹節などもトッピングも可能だが、仕込み場所は必須。
カットなど、かんたんな仕込みはできるようになるが、生地を仕込むことはできない。
すべての仕込みと調理ができる。
40ℓだと既製品を解凍して提供するしかない。
お米を炊飯し、鉄板でハンバーグを焼き、盛り付けまで可能だが、仕込みはできない。
すべての仕込みと調理ができる。
許可がいらないもの
以下の料理は営業許可すらいらないメニューです。
- 焼き芋
- 焼き栗
- 焼きとうもろこし
- ポップコーン
- 綿あめ
野菜などの農産物を焼くだけの場合、営業許可はいらないです。
仕込み場所について
40ℓや80ℓのタンクでも営業許可の取得は可能なのですが、かんたんな調理しかすることができません。
料理にこだわりを出したい場合は、200ℓのタンクを設置するか、仕込み場所を用意するしかないのです。
小さいキッチンカーを購入してしまったら、200ℓタンクはなかなか設置できないと思います。
この場合の仕込み場所について、いくつか案を出したいと思います。
まず、よく仕込み場所の確保の方法として「知り合いの居酒屋の厨房を借りる」など言われますが、知り合いに飲食店経営者なんて、そういないと思います。
次に「自宅を改装する」という案もありますが、お金や家族のことを考えると、あまり現実的ではありません。
ということで、おすすめするのは「シェアキッチン」や「レンタルキッチン」です。
都内の安い場所だと、月額30,000円で場所を借りることもできます。
営業許可を取得するときも、仕込み場所としてシェアキッチンを登録できるので、初期費用を抑えるためにもおすすめです。
保健所への確認を必ず
いかがだったでしょうか。
ここまで、それぞれの料理で何ℓのタンクがあれば、何ができるかを紹介しました。
この内容は、近隣の保健所数カ所に調査をした結論です。
しかし保健所によって見解が違うので、このブログで紹介したことが全てではありません。ご注意ください。
必ず自分がやりたいと思っている商材については、保健所に相談をしましょう。
どこまでを仕込み場所でやって、どこからキッチンカーでやるのかが、タンク選択の別れ道です。
ぜひ参考になれば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
はじめまして、貴重なお話しをありがとうございました✨
大変勉強になりました
いえいえ参考になりよかったです!
はじめまして、これからキッチンカーを始めようとかんがえていたので大変わかりやすい内容でありがたかったです!
一つ質問なのですが、これは給水・排水でそれぞれのタンクが必要という認識であっていますでしょうか?
例えばカレーを仕込むところからやりたい場合、給水用に200L、排水用に200Lのタンクが必要ということでしょうか。
その通りです!どちらも必要です。