【薄利多売】200円のクレープを販売した結果..

低価格商品

「安くすればたくさん売れる」

これが考えが負のループに陥る原因でした。


どうもこんにちは。カケハシフードトラックのゆきちです。今回はキッチンカーでクレープ屋をやっていた頃のことを反省しようと思います。

「薄利多売」という言葉をご存じでしょうか。安いものを大量に売る手法のことを言います。

しかしこの手法はビジネスでは、あまり良くない手法とされています。

  • なぜ薄利多売が良くないのか??
  • 薄利多売をするとどうなるのか??

実際にキッチンカーで薄利多売をやっていた僕の体験を書いていこうと思います。

これからキッチンカーをやろうとしている方は、特に値付けは難しいと思います。低価格の印象があるキッチンカーですが、行き過ぎも危ないです。


ということで今回は、低価格商品をあつかうことのリスクを紹介していきます。

目先の利益に騙せれるな!!薄利多売は続かない

値下げ

最初に僕がクレープを安く販売しようと思った経緯から紹介します。

薄利多売の経緯

2019年12月頃の話です。

前月に初出店をむかえたものの、どこでもほとんど売れない状況でした。具体的には10時間出店して5個とかです。


「何かが悪い」それは分かっていたのですが、肝心の何が自分に欠けているのかは分かりませんでした。

そんなとき、親子の会話がチラッと聞こえてきました。

『あなたにはクレープ1つは多いから、今日は我慢しましょ』..


なるほど。

どうやら子供には通常クレープは持て余すみたいです。


だったら子供に需要のある小さいクレープなら買ってくれるんじゃないか??

これが200円のミニクレープを開発するきっかけでした。


僕が販売していた200円のクレープは「お手頃クレープ」と称して、通常450円のクレープを容量50%にしたものです。

のぼりにも「200円クレープ」とデカデカ書いて、お店のアピールポイントとして打ち出しました。

200円クレープのぼり
200円クレープをお店の売りに

販売序盤

200円クレープを始めたその日から、一気に売れはじめました。

今まで人がほとんど来ることがなかったので、クレープを作るのが楽しくて仕方なかったです。


キッチンカーの前を通りすぎる人が『見て!!クレープ200円だって!!』と言ってくれるのを聞いて、自分の戦略は大成功だったと確信していました。

200円のクレープを開発したのは、すごい発見だとも思いました。

販売中盤

体力的にキツいことを感じ始めます。

1ヶ月もするとクレープ作りが楽しいと思うことはなく、それは作業でした。


小さいクレープでも通常サイズと同じ工程、同じ体力を消耗するのに売上は半分

労力から換算するとコスパが悪いことに気づきました。営業中にも『お手頃クレープ売れるな』と念じていました。


せめてお手頃クレープと一緒に通常サイズも売れればよかったのですが、皆さんの求めるものは小さいクレープでした。

終盤

正直なところ、お手頃クレープを中止にしたいと思っていました。

理由は収益の少なさです。頑張って作っても200円の売上で、利益は100円にもなりません。クレープ1個を作るあの労力で100円にもならないのは、割に合わなかったです。


しかしクレープが売れなくなるのは、とても怖かったのです。開業当時の売れない日々がトラウマとなっていたため、かんたんにお手頃クレープをやめることはできません。

もはやお手頃クレープが、当店の主力商品となっていたのです。

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なぜ薄利多売はダメなのか

結局僕はコロナの影響を受けて、そのままクレープ屋を廃業することになりました。

もう分かっていただけたと思いますが、薄利多売のデメリットを解説します。

①価格競争には勝てない

値下げで戦おうとしても大企業には勝てません。

彼らは大きな工場を持って、大量に作っているコストをガンガン下げています。体一つで企業に挑んでも価格競争では絶対に勝てないのです。

②体力がもたない

価格競争に参加するということは、自分の体力を削っていくことになります。

僕のように馬車馬のように働いていれば、低価格はキープできるでしょう。しかしその結果残るのは、わずかな収益だけです。

これは何十年も続けるのでしょうか。僕はできませんでした。

③利益に繋がらない

たくさん商品を売っても、利益が伸びにくいです。

薄利多売をしている僕のとなりで、1個600円の唐揚げが売れていくのを見て絶望した記憶があります。


僕は一生懸命に3分かけて作ったクレープを200円で売っているのに、彼らはサッと揚げた唐揚げを600円で販売し、しかもすごい勢いで売っていたのです。

利益を考えると、とてつもなく差が開いていたでしょう。薄利多売は頑張っても利益が残らない仕組みになっています。

値下げに頼らない経営を

大企業のように機械化されて、人間の労力を必要としない商品であれば低価格商品はアリだと思います。

自分が働く場合は特に、低価格商品を作らないことをおすすめします。


ではどうやって大企業と戦っていくべきなのでしょうか??

それは値下げに頼らない経営を心がけることです。


これはよく言っているのですが、飲食店にとって商品のクオリティが一番大事です。

誰にでも作れる料理を提供しているうちは、経営はかなり厳しいと思います。

開業前にやるべきことは、料理の研究です。素材やレシピをにこだわり、高価格でも自信を持って売れるものを開発するべきです。


最後に、これから開業する方へアドバイスです。

安くするのはお客さん目線からすると、嬉しいことです。しかしお客さん第一だと、経営を続けることができなくなります。


お客さんはもちろん喜ばせないといけないのですが、収益をあげないと続けることができないのです。

満足度を上げるために「値下げ」で逃げずに、他の価値をつけることによって利益をあげてください。

いいものを高い値段で売ることを考えてみてはどうでしょうか。

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