「飲食店は2年以内に50%が潰れる」
どこの何のデータかはわかりませんが、検索するとこんなことが書かれています。
私はカケハシフードトラックという、キッチンカーを取りまとめる事業をしていますが、これに近いことは確かに感じます。
そして私自身も飲食店を8ヶ月余りで廃業している一人なのです。
とはいえ
- なぜ飲食店は続けることが難しいのか
- それなのに、なぜ始める人が多いのか
この理由がわかるでしょうか?
そこで今回の記事では、一つの提案をしようと思います。
飲食店やるなら、まずは屋台から始めてみよう!
なぜ屋台から始めてみるべきなのか、気になる人はぜひ最後まで読んでみてください。
この記事は2,000文字程度で、読み終えるのに2分くらいです。もしかしたら、あなたの人生を変える記事になるかもしれません。
飲食の初心者は屋台から始めるべき理由とは??
この記事の構成は、
- 飲食店を続けるのが難しい理由
- なぜ飲食業を選ぶ人が多いのか
- 屋台から始めるべき理由
となっています。
もくじから好きなところに飛んでもOKです。
飲食店を続けるのが難しい理由
理由はいくつかあると思いますが、私が感じる要素は4つです。
1.経費が多い
飲食店はお金がかかるポイントが多いです。
- 食材費
- 設備費
- テナント料
- 人件費
これが例えばデザイナー、プログラマーなどのパソコン一個でできる仕事ならば、かかるのはパソコンの設備費くらいです。
会社員であれば必要なのは自分の体だけですよね。
飲食店は出ていくお金が多いので、途中でキャッシュアウトしてしまう可能性が高いです。
2.商品に有効期限がある
つまり売れなかった食材は腐ってしまうということです。
自分の技術を商品にしている方はそれに期限は無いですし、食材以外を商品にしていても同じです。
食材だけは売り切らないと、まるまる仕入れ損になってしまうのです。
3.思ったより売れない
これは100%そうなるわけでは無いですが、飲食店を始める多くの方が感じることです。
見積もりが甘いんですよね。
『あそこのお店が上手くいっているんだから、自分もやれば売れるはず』
そんなこと思っていないでしょうか。
上手くいっているお店は何年もかけて商品を研究し、日々ブランド力を磨いてきています。お金も潤沢に持っています。
そんなお店とポッと出の新人が同じわけが無いんです。
売れないのが当たり前の世界なのですが、理想とのギャップに心が折れてしまう人もいます。
4.思ったよりツラい
飲食店の現場は体力が必要です。
これは自分の経験談なのですが、当時僕はキッチンカーで週一休み、月26回出店しようと計画していました。
消防士だったこともあり、体力には自信があったからです。
しかし実際に開業してみると、月の勤務は20回ほどしかできませんでした。
朝8:00くらいには家を出て、帰ってくるのは20:00です。さらにそこから片付けや仕込みが始まるんです。
出店がある日の自由時間なんて1時間も持てません。
これが毎日続くのは、精神的にもとても辛いことでした。
体力というより、長時間働き続けるメンタルが必要なのかもしれません。
これに耐えられなくなると、飲食業を諦めることになります。
なぜ飲食店を選ぶ人が多いのか??
続いての疑問ですが、開業・独立となると飲食業を選ぶ人がとにかく多いです。
この理由について探っていきましょう。
1.最も身近なビジネスだから
まず考えられるのは、飲食業は誰にとっても身近なビジネスです。
子供の頃からレストランで食事をすることもあるでしょうし、大人になっても居酒屋に行ったりします。
「食材を買って料理して売る」
とてもシンプルな構造ですよね。お金儲けのイメージがしやすいんですよ。
それによって『これなら自分でもできる』と、憧れを抱きやすいビジネスが飲食業なのです。
2.特別なスキルがいらないから
かんたんに言うと、バカでもできるのが飲食業です。
開業するのに試験も無いですし、特別な資格も必要ありません。
必要なのは寝てても取れる「食品衛生責任者」という認定だけです。
中卒でもOK。学歴もまったく関係ないのも人気の一因でしょう。
3.初期費用がなんとかなる
例えばキッチンカーの開業なら、だいたい300万円もあれば開業できます。
もちろん高額なのですが、これがギリギリ手の届く金額なんですよね。
何の実績もなくても日本公庫で借入れできる人もいますし、カーローンだって組めます。
200-300万円という、どんな人でも何とか捻出できてしまう金額というのが、開業の後押しになっていると思われます。
4.成功のイメージがつきやすいから
先ほど言ったとおり、飲食業は「食材を買って料理して売る」という分かりやすいビジネスモデルなので、かんたんだと思われています。
『俺でもできる』と感じる人が多いので、飲食業を選ぶ人が多いのです。
屋台から始めてみよう
そこで、これから飲食業を開業しようと思っている方に提案をします。
なんで「屋台」なのかを解説します。
1.失敗してもダメージが小さい
ほとんどの飲食店は失敗しています。
屋台の開業はなんと20万円もあれば可能なんです。
もし完全に失敗しても失うものは20万円だけなので、2ヶ月もバイトすれば回収が可能です。
こちらの記事で屋台に必要なものをチェックしてください。
【初期費用は13万円】屋台開業に必要なアイテム一覧
2.飲食店のリアルを体験できる
飲食店を続けるのが難しい理由は
- 経費が多い
- 商品に有効期限がある
- 思ったより売れない
- 思ったよりツラい
と紹介しましたね。
屋台を始めてみれば、この現実を感じ取れるはずです。
「いざ開業してみたけど理想とのギャップが..」ということは、これで確実に防げます。
3.飲食店をやらない判断ができる
「飲食店を開業する」と決めた人の考えを改めるのはかなり難しいです。
もう自分で決意してしまっているからです。
そこで屋台開業です。
もし屋台でも上手くいくようなら、どんどん背中を押してあげましょう。屋台から店舗を持ってもいいと思います。
しかし屋台で上手くいかなかった場合、そこで諦めがつくかもしれません。
もし固定店舗を持っていた場合1,000万円の借金を負うかもしれなかったのに、屋台で始めたおかげで20万円で済んだ。
これは人生を大きく左右する違いです。
何も開業するだけが人生ではありません。
自分には向いてないと判断し、会社員として働くことも素晴らしいことです。
「やっぱりやめておこう」と思えるきっかけとして、まず屋台で始めることがおすすめです。
失敗しても大丈夫な挑戦
僕は『キッチンカーをやってみよう』なんてことは言えないんですよ。
自分が盛大に失敗しているからです。
ただ今のカケハシフードトラックがあるのは、僕がキッチンカーを始めたからなんです。
人生なにがあるか分かりません。
ひょんなことから新しいビジネスが生まれたりします。
ただこれだけは間違いないことがあります。
途中で死んだら新しい場所へは行けない
ここで言う死ぬとは、破産とかを意味します。
つまり取り返しのつかない失敗をしてしまうと、次のステップには行けないんですよ。
「失敗はしてもいいんだが、死なないようにする」
まさに屋台開業は、新しいチャレンジにはピッタリなのです。