キッチンカーの未来予想【参入者が増えると経営は苦しくなります】

厳しい現実

どうもこんにちは。カケハシフードトラックのゆきち(@yuki_one2)です。

さて今回の記事は、キッチンカーの未来について考えていこうと思います。


近ごろの状況下では「キッチンカー需要が増えている」という報道をよく見るようになりました。

いくつか代表的な記事を載せておきます。

すでにキッチンカーを経営している方からすると..

『同業者が増えて嬉しい』とか

『業界が賑わって嬉しい』など思う人もいるかもしれません。


しかし、実はあまり嬉しいことじゃないかもしれません。

今後キッチンカーが増えるとどうなるのか?


これについて一緒に考えていきましょう。

それでは今回の記事はこちら。

キッチンカーが増えるとどうなるのか??

今後の予測の前に、まずは現状の整理からしましょう。

①日本の人口はだんだん減っている

人口推移

「年齢区別将来人口推計」

内閣府『高齢社会白書』

ご覧のデータのとおり、内閣府の算出によると、年々人口は衰退することが示されています。しかも減っているのは「60歳未満」で、少子高齢化が加速しています。

②不景気

コロナの時期から、現状までの景気状況を見てみます。

失業率

「完全失業者数の前年比」

総務省統計局『労働力調査』

これは総務省から発表された、最近の失業率をグラフにしたものです。コロナの影響を受けて、一気に失業率が増加したのが分かります。

その結果、キッチンカーや個人事業に切り替える人も増えたと推測できます。


景気指数

『景気動向指数』

内閣府

続いて、景気に関する総合的な指標を見てみます。

2021年から景気は改善傾向にありますが、こちらもコロナの時期に落ち込んでいるのが分かります。


倒産件数

『飲食業コロナ関連倒産推移』

東京商工リサーチ

最後に飲食業の倒産件数の推移をみます。

景気の数値はゲームやテレビの製造業が好調で、最近は回復傾向にあるようですが、飲食業界は大きなダメージを受けたのがわかります。


つまり現状の日本の状況をまとめると

  1. 人口は間違いなく減少していく
  2. 失業率はコロナ後増えている
  3. 飲食業界は壊滅的なダメージを負っている

ということになります。

キッチンカーこれからの予測

予測

以上のデータをもとに、これからキッチンカー業界はどうなっていくのかを予測したいと思います。

キッチンカー増加

まず予測することは、キッチンカー台数が増えるということです。

この予測の根拠としては..

  1. 失業して個人事業をはじめる人が増える
  2. 以前より情報が入手しやすく、開業がかんたんになった
  3. 飲食店開業を夢見る人が多い

ということが挙げられます。


キッチンカー製造会社が、この状況下で製作台数が増加したと発表していました。

またカケハシフードトラックでも、コロナの状況下でキッチンカーの登録台数が増えたので、今後もこの状況は続くのではないでしょうか。

出店場所の確保困難

キッチンカーが増えても出店場所が急激に増えることはありません。

ここからは、出店場所の取り合いが加速します。


今まで週3回出店していたものが、登録台数が増えて週2回になり、週1回になりということが予測できます。

場所を持っているオーナーにとっても、同じキッチンカーがずっと出店し続けるよりも、バリエーションが増えた方が嬉しいものです。


実際にカケハシフードトラックでも、違うキッチンカーを出店させたいという声が届きます。

今まで出店したいた場所に、新規のキッチンカーがどんどん参入してくるでしょう。


今はSNSで出店情報を公開する方が多いので、この状況は加速しそうです。

つまりこれまで以上に、出店場所を確保するのが難しくなります。

キッチンカーの格差

今後予測されるのは、限られた出店場所を複数のプレイヤーが奪い合う状況です。

競争は激化するでしょう。


今後は人気のキッチンカーと、そうでないキッチンカーの格差が広がりそうです。

料理がおいしくて、見た目もオシャレなキッチンカーは、売り上げやすい場所に招待されます。


しかしそうでないキッチンカーは、有利な出店場所に行くのが難しくなります。

ただ間違えないで欲しいのは、キッチンカー需要がなくなることは無いです。


実力のあるキッチンカーは、これからも伸び続けると思います。

キッチンカー業界は「横の繋がりが大事」とよく言われますが、これからはそんなことも言ってられないかもしれません。


大事なのは「繋がり」ではなく「実力」にシフトしていくでしょう。

これからやるべきこと

やること

しかし落胆することはないです。

「状況が悪くなる」と知っていることは、とても大事なことです。


未来を予測できれば、それに対応する準備ができます。

ここからは、仲介者目線でキッチンカーで勝ち残るための戦略を紹介していきます。

見た目を考える

キッチンカーの外観はとても大事です。

見た目をオシャレにするメリットは、かなりたくさんあります。

  1. 出店場所のオーナーが喜ぶ
  2. 料理がおいしそうに見える
  3. スペースの雰囲気がよくなる

これは人気のキッチンカーに共通していることです。

車を改造する必要まではないですが、看板や小物の配置だけでも印象は違います。


しかし空間デザインなどが苦手な人もいるでしょう。

そんな方は、インスタグラムで「#キッチンカー」と検索して、フォロワーの多いキッチンカーを真似するといいと思います。

day1キッチンカー

もちろんデザインを変えるには費用がかかるので、無理のない範囲で改善していきましょう。

料理のクオリティを上げる

時代が進むにつれて、おいしい料理というのは誰でも作れるようになりました。

それはインターネットの普及で、おいしい料理のレシピが掲載され、誰でもそれを見ることができるからです。


今は昔に比べて、圧倒的においしいものが世の中にあふれ、人々の『美味しい』と思うハードルも上がっています。


つまりキッチンカーの料理もクオリティが求められます。

自分では作れなさそうな、もしくは時間がかかるメニューが求められるでしょう。

何を求めるか

キッチンカーに何を求めるか

株式会社3A「キッチンカーの需要調査」

これは2021年に実施された、とあるアンケートの結果です。

見ての通り、人々からは「美味しさ」が求められているのです。


おいしい料理があふれているこの時代で、さらに『美味しい』と思われるものを提供しないと満足はされなくなってきています。


キッチンカーでも同じ料理を作り続けるのではなく、時代が進むにつれてアップデートしていく必要があるでしょう。

本当にいい出店場所は共有しない

出店場所は仲間内で共有するのが当たり前だったかもしれません。

しかし、これからは共有が自分の首を締めることになるかもしれません。


場所を共有するとどうなるでしょうか。

  1. 出店場所を仲間に共有する
  2. 仲間がSNSで宣伝する
  3. SNSを見た人が問い合わせる
  4. いろんな人が出店する
  5. 自分が出店できなくなる

気付いたら、自分が見つけた場所に出店できなくなっていた

こんな未来が予想できます。

ただこの問題は解決が難しいそうです。

もし誰にも共有しなかったとしても、そのうちはバレるでしょう。


なぜなら、まず出店場所を提供しているオーナーは、いろんなキッチンカーに出店して欲しいと思っています。

やっぱり場所を提供しているからには賑わせたいので、いろんなキッチンカーを見てみたいですよね。


そして今のインターネットの拡散力は抑えられません。

黙っていても、一般の利用客がSNSで拡散すれば、探すのはかんたんなことです。


出店場所のオーナーと契約して「他のキッチンカーを入れない」などすることはできそうですが、現実的ではない気がします。


やはり最も力を入れることは、自分を磨くことです。

外観にこだわり、料理をアップグレードしていくのが、一番の近道かなと思います。

まとめ

ではいかがだったでしょうか。

現状のキッチンカーの問題点と将来の予測、そしてこれからできることを紹介しました。


さいごに記事の結論をまとめます。


今の日本の状況

  • 人口減少
  • 少子高齢化
  • 不景気


これからのキッチンカーの予測

  • キッチンカー増加
  • 出店場所の確保が困難に
  • キッチンカーの格差拡大


これからの対策

  • 見た目をオシャレに
  • 料理をアップグレード

この先はより競争が厳しくなり、弱肉強食の時代になることでしょう。

それによって、生き残るキッチンカーは洗練されて、クオリティの高いお店だけが残ると思います。


この記事のほとんどを”予想”だけで書いてきましたが、確実な未来は、人口減少と、少子高齢化の加速です。

この事実を見て、皆さんはどう考えるでしょうか。


明るい未来とは言えないのは、厳しいですが現実です。

分かっている未来に向けて、今から準備しておくのはとても大事なことだと思います。

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