キッチンカーをやっていた頃は、毎日その日を生きるために働いていました。
まさに自転車操業です。
これからキッチンカーを始めようと思っている方は、どれだけ稼ぐことができるのか不安に思うこともあるでしょう。
今回は「キッチンカーは儲かるのか」をリアルにお伝えしようと思います。
僕は2019年11月にクレープ屋を開業し、なんと8ヶ月後には廃業してしまいました。その経験からお金について、気持ちについてを正直に書いていきます。
これからキッチンカーを始めようと思っている方は参考になるかもしれません。
それでは今回のテーマはこちら。
キッチンカーをやっていた人の本音
これから話す内容は、すべて僕の感想です。必ずしも皆さんが感じていることではないので、個人の一意見として受け入れてください。
1人ブラック企業
まず、キッチンカーは体力的にも精神的にもキツかったです。
開業前の目標で1ヶ月/24日出店を考えていましたが、当時32歳の僕でも無理でした。18日くらいがやっとです。
何より大変だったのが仕込みです。
材料の買い物で往復2時間、生地の仕込みだけで1時間、材料の仕込みで1時間、さらに片付けで30分。これが前日の準備でかかる時間です。
出店当日の準備も大変です。
車に食材を積み込むのに30分、出店場所についてセッティングするのに40分、出店後の片付けに1時間、帰宅後の片付けに40分。
さらに次の日の仕込みが、ここから始まることもあります。
出店中ももちろん、動き回っています。
1日の労働時間が15時間を超える日もありました。
イメージしてください。これが毎日続く日々を。
元消防士の僕でも体力が続かなかったです。これがまず、体力的に厳しいことです。
次に精神面の話です。
ひたすら毎日、同じものを作って売るという作業が、前に進んでいる気がしなかったです。
さらに、たくさん売れるときは達成感がありますが、売れない日は焦りが出てきます。
『この先大丈夫なのか』という思いが、頭をよぎりました。
最初は新しいことに挑戦する、ワクワク感がありますが、その気持ちはだんだんと薄れてきます。
すると毎日が作業のように感じられ、楽しさがなくなってきました。
1日の出店を切り取ると、そこまで大変でないように見えますが、同じことを繰り返す日々は、精神的にキツかったです。
キッチンカーは儲かるのか
結論、ほとんどの場合は儲かりません。
「儲かる」というのが、どれほどかによりますが、一般的な会社員よりも収入が少ない方がほとんどです。
ただ1人で暮らしていくには、十分だとは思います。
こちらにキッチンカーの平均年収をまとめた記事があるので、参考に読んでみてください。
ちなみに僕がクレープ屋をやっていた頃は、月間の最高売上は42万円、平均は25万円程度でした。
手元に残るのは、ここから半分くらいだと思ってください。
ブラック企業並みの労働時間、標準以下の給料、そして精神にこたえる環境。
これがキッチンカー開業です。
それでもキッチンカーをはじめるべきか
「儲けたい」と考えているなら、キッチンカーはやめるべきです。
「やってみたい」と思うなら、とてもいい経験になります。
僕はキッチンカーの魅力は、お金ではなく体験にあると思っています。
イベントなど、人が集まる場所での出店は、経験したことがない高揚感があります。
例えば、過去に「かき氷100食無料提供」というイベントを主催したのですが、とても楽しかったです。
キッチンカーは笑顔を生みます。
専念するべきという声が多いですが、僕は副業でのんびりやるのがいいと思います。
先ほどのとおり、キッチンカーを収入の軸にすると、お金のために働かざるを得なくなります。
そうなると、毎日が作業のようになり、楽しさが無くなります。
例えば、普段は会社員で生計を立てつつ、休日に出店する方が気持ちがラクです。
「楽しそう」と始めたキッチンカーが、苦痛になるのは嫌だと思います。
もちろん、毎日キッチンカーで働きたいという人もいるので、これは一つの提案です。
無理せずのんびり開業してみては、どうでしょうか。
こちらに開業に必要な設備などを紹介しているので、一度開業のイメージを持ってみるといいと思います。
【2022最新】キッチンカーに必要な設備はなに!?
以上のことを踏まえてカケハシフードトラックでは、キッチンカーが儲かるような取り組みをしています。
こちらに掲載している出店場所は、出店料を比較的安く設定しており、売上の10%を指標としています。
出店場所リスト週末だけの出店も募集していますし、登録もかんたんにしました。
開業して間もない人も、すぐに出店できます。
カケハシフードトラックは、副業でのんびりキッチンカーをやる人も応援します。
まとめ
ではいかがだったでしょうか。
自分の経験をとおして、キッチンカーの本音を紹介しました。最後に今回の記事をまとめます。
キッチンカーのリアル
- 準備だけでも労働時間が長く、体力が続かない
- 同じ日々の繰り返し、売れない焦りから精神が削られる
- キッチンカーは儲からない
- のんびり副業がおすすめ
もう一度言いますが、個人の感想が多いです。
特に精神的にキツいかどうかは、差があります。キッチンカーが大好きで、毎日働きたい人もいます。
ただ儲からないということに関しては、たくさんの数字を見ての事実です。
この記事を読んで、ぜひ開業の参考にしてください。